イシガメは悩ましい

愛亀ときどきアクアリウム

カメは脱走の名人

初代メロンちゃん

前回、「初代メロンちゃんは今現在のメロンちゃんとは別亀」という話に少し触れたが、それはどういうことかというと、初代メロンちゃんはいなくなってしまったということ。そう、またもや脱走されてしまったのだ。

自分の油断からカメ郎に脱走させてしまい、そのことで精神的ダメージを負い、悔んで悔んでシクシク泣いていたクセに、またやらかしてしまったのだ。しかも、初代メロンちゃんを迎え入れて1週間ほどしか経ってなかったのに。我ながら何たる失態。

カメ郎の脱走で精神的ダメージを引きずり、あれほど悔やんで悔やんでシクシク泣いていたクセに、まだ昨日の今日と言っても言い過ぎではないほどの短期間に同じことをやらかした自分が不甲斐ないというより、何やら恥ずかしい気持ちになった。僕がカメを飼い始めたことを知っている身近な人にも恥ずかしくて言えずに黙っていたくらい恥ずかしい気持ちになった。

そんなことより、僕のせいで初代メロンちゃんは厳しい自然界で生きるしかなくなってしまった。カメ郎の場合は元々WC(野生)個体だったが、初代メロンちゃんはCB(繁殖)個体なので普通にいけば厳しい自然界に放たれることはなかったのに。

どちらが幸せなのかは別として、まだ生まれて間もないベビーなので自然界で生きていけるのか心配だ。近所にはカラスはもちろんのこと、シラサギやらクロサギやらイシガメのベビーを丸呑みしそうな大きめの鳥類が結構いる。それに、あんな小さい体で無事に冬を越せるのかとか考えると心配事は尽きない。

一匹石亀(一匹狼ふうに)

自然界でのカメは卵から孵ったその後は、ずっと1匹だけで生きていく。ドブ川とかにアカミミガメ(ミドリガメ)が大量にいるのを見ると群れて暮らしているように見えてしまうのだが、あれは群れているのではなく、カメにとっての好条件な生活場所というのが限られてくるため、必然的に同じ場所に集まってしまうだけであって群れを作っている訳ではない。基本的にカメは単独で生活する生き物なのだ。

それにしても、卵から孵ってから誰の世話にもならずに1匹で生きていくって、あらためて考えると凄いな。哺乳類はもちろんのこと、鳥類でも一般的に卵から孵って飛べるようになるまでは親にエサを与えてもらわなければ死んでしまうのに、孵化したばかりのカメのベビーはスグに自立して1匹で生きていけるし、長生きもする。

カメは2億年以上前の恐竜の時代から独特の進化を続けてきた生き物なので、奥が深く、不思議で、しかも愛らしい生き物である。

初代メロンちゃんから話が逸れてしまったけれども、僕のせいで厳しい自然界で生きていくことになってしまった初代メロンちゃんだが、今頃は無事に冬眠からも覚めてエサも食べだして元気に動き始めているに違いない。

脱走直前の初代メロンちゃん

少し臆病なベビーだったカメーロはメダカのプラ船で泳がせるといつもホテイアオイの根っこに掴まって隠れてばかりいたが、初代メロンちゃんは比較的、スグに隠れてしまうこともなく、自ら泳いで浮島に乗るような活発なベビーだった。

下のムービーはホテイアオイの根っこに掴まって隠れているカメーロを引っ張り出してカメの浮島に乗せたら、初代メロンちゃんがどこからともなく泳いで現れて自ら浮島に上陸して最後にカメーロの甲羅に、そっと手を置いたようにも見えるムービー。

ちなみに、このムービーの直後に僕がメダカに背を向けてちょっとした作業をしていた、ほんのちょっとの間に初代メロンちゃんはいなくなってしまった(泣)